「ゆとり世代懲罰狂師」第3話をお送りします…

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キーンコーンカーンコーン。

「くうぅっ……!」



 放課後になると、バレー部員の一人である瀧川 彩羽は大慌てで廊下を駆け抜ける。

 あらかじめ東剛に言いつけられたとおりに、これから部活に向かわなければいけなかったのだ。

 帰りのホームルームが終わった後、急いで教室を飛び出す間もひとりでに太股を捩らせてしまう。

 廊下を突き進む間にどれだけ恥ずかしい思いをさせられてしまうのか、つい不安でたまらないのだ。



モジモジモジッ……

(教室にいる時も恥ずかしくてたまらなかったし、こんな格好なんて誰にも見られたくないのに……とりあえず、すぐに部室まで向かわなくっちゃ!)



 教室から次々と飛び出してくる生徒達の存在に、彩羽はすっかり気を取られてしまう。


 始業式で宣言されたとおりに、朝からずっとブルマの着用を強いられてしまったのだ……通学路を歩く間も、紺色の生地に包まれただけのお尻を誰かに見られ
たり、教室で過ごす間もさらけ出した両脚をクラスメート達に覗かれるたびに、延々と恥ずかしい思いをさせられていたのだ。

 自分でもはしたなく感じるような格好など、つい気が引けずにいられない。

 ただでさえ不祥事の一件で目立ってしまったのに、これ以上の注目など無闇に浴びたくなかったのだ……



「ねぇ、みんな。一体どうしたの?」

「彩羽ちゃん、大変なの。部室に入ろうとしたら、こんなのが掛けられちゃってて……」

ガチャガチャガチャッ。



 恥を忍びながらやっとの思いで部室に辿り着いた後も、彩羽はとんでもない事態に出くわしてしまう。

 集合場所に設定させられていた部室前で、思いも寄らない事実を部員達から聞かされる……これから体操着に着替えないといけないのに、何故か部室のドアに南京錠が嵌められていたのだ。

 どうすれば部室に入れるのかと相談し合っている間も、頑丈な錠前の存在を気にせずにいられない。



「どうやら、全員集まってるみたいだな……どうした、まさか部室に入るつもりでいたのか? もう試合にも出られないんだし、お前らには必要ないだろう?」



 戸惑っている部員達の元に、東剛が平然と姿を見せる。

 どうやら部室を使えずに困っているようだと気づいた上で、とんでもない事実を言い放つ……彼女達を戒める目的のため、何と部室を取り上げていたのだ。

 大会出場停止まで食らってしまった彼女達には不必要だと言い切った上で、すぐに部室から離れるよう言い放つ。



「そんな、いきなり部室に鍵なんて掛けちゃうなんて……」

「もしかして私達……ずっと部室に入れないままなんですか?」

「お気に入りのポスターも貼ったままなのに、どうしてこんな酷い真似なんてしちゃうのよ!」



 あまりに理不尽な東剛の言い分に、部員達はさらに困り果ててしまう。

 ブルマの着用だけでも考えられないのに、まさか部室まで没収させられるなど思いもしなかった。

 ロッカーに入れていた私物すら取り戻せない状況など、つい慌てずにいられない。

 どうして自分達に何の連絡もせず、部室を取り上げるような真似ができるのかと口々に文句をこぼしていたのだ。



「黙って聞いていれば粋がりやがって! あんな不祥事を働いたお前らに与えられる部室なんてないんだよ! 文句を言っている暇があったら、さっさと着替えるんだ!」



 部員達の訴えを、東剛は強引に跳ね除ける。

 世間に迷惑を掛けた分際で、今までどおりの扱いを受けられるなど図々しい考えだと言い張った上で、とんでもない行為を迫り出す。

 すぐにでも練習の準備を整えるため、何と校庭の片隅で着替えるよう命じてきたのだ。



「い、いきなりそんなこと言われても。それじゃ、一体どこで着替えろって言うんですか……?」

「もしかして……こんな場所で着替えないといけないんですか?」

「着替えてるところを誰かに見られたら大変じゃない! お願いだから部室を返してってばぁ!」



 思いも寄らない東剛の命令に、部員達は思わず耳を疑ってしまう。

 大切な居場所である部室を奪われるだけでも考えられないのに、まさか校庭で着替えるよう迫られて、つい慌てずにいられない。

 周囲を振り返りながら、恐る恐る東剛へと頼みごとを始める……すでに他の運動部もやってきた後、いつ誰かに見られるかも分からないような場所で着替えるなど到底考えられない事態だった。

 朝から散々恥ずかしい思いをさせられた後なので、自分達に対するあまりに理不尽な扱いを何としても拒むつもりでいたのだ……



「どうやら、まだ自分達の立場が分かってないようだな……泥棒みたいな真似ができるほど恥知らずなお前達にぴったりの扱いじゃないか。どんなに嫌がっても体操着に着替えるまで、絶対にここから逃がさないからな!」



 騒ぎ立てる部員達を相手に、東剛は容赦なく罵声を浴びせる。

 未だに図々しく振る舞おうとする彼女達の素振りなど、決して見過ごせそうになかった。

 罪を犯した身にもかかわらず、他の運動部と同じように振る舞うなど決して認められないと言い切った上で、無理にでも校庭で着替えるよう押し迫る。

 反省した態度を周囲に見せつけるため、たとえ無理にでも校庭で着替えさせるつもりでいたのだ。



「そんな……わ、分かりました。うぅっ!」

プチプチッ、スルスルッ。



 あまりに理不尽な東剛の言い分にうろたえながら、部員達は恐る恐る返事を返す。

 もし下手に逆らってしまえば、部室を取り上げられる以上のとんでもない目に遭わされるかも分からなかった。

 仕方なくセーラー服に手を掛ける間も、つい手元を震わせずにいられない。

 部室を奪われるまま、校庭で着替えなければいけないなど、未だに気持ちが受け入れられそうになかったのだ。



「安心しろ。もし男子達がいてもおかしな真似をしないよう、俺がずっと見張っててやるからな?」



 部員達が着替える様子を、東剛は平然と見届ける。

 その場に立ち尽くしながら制服を脱ぎ去ろうとする彼女達を、身を乗り出しながら興味本位に覗き込む。

 すでに下半身はブルマを穿き込んでいたので、すぐ着替えも済ませられるはずだと考えていたのだ。



ヒクヒクヒクッ……

(どうしよう、お外で着替えるだけでも大変なのに。どうして先生まで、こんな近くで見てくるの……!?)



 東剛から向けられる視線に、彩羽はすっかり困り果ててしまう。

 校庭で着替えるだけでも恥ずかしくてたまらないのに、まさか着替えの間も東剛に監視させられるなどあり得ない事態だった。

 すでにボタンも取り外したのに、なかなかセーラー服を脱げそうになかった……異性の前なのに下着姿など晒したくない反面、もし下手に時間を掛けてしまえば東剛に怒鳴られてしまうかも分からない。

 どうやら周りにいる部員達も同じらしく、制服の裾をしっかりと握り締めたまま、なかなか脱げずにいる様子をありありと思い知らされる……



「あ、あうぅっ……」

モゾモゾモゾッ。



 なかなか踏ん切りがつけられない中、彩羽は思い切ってセーラー服を肌蹴てしまった。

 東剛が視線を向けてきたのに気づいて、すぐにでも着替えを済ませるつもりでいたのだ。

 やっとの思いでセーラー服を脱ぎ去った途端、露わになった白いブラが視界に飛び込んできて、つい身をこわばらせずにいられない。

 たとえ注意を受けないためだと分かっていても、校庭にいる誰かにいつはしたない格好を覗かれてしまうのか、あまりに気まずくてたまらないのだ。



「待て、瀧川。そんなものなんてつけてたら練習なんてまともにできないだろう。すぐにブラも外すんだ」



 慌てて体操シャツを着ようとしていた彩羽を、東剛はすぐに呼び止める。

 ブラ越しに浮かび上がっている豊満な乳房をじっくりと見据えながら、とんでもない提案を言い渡す。

 運動の邪魔になるので、体操シャツを身に着ける前にブラを取り外すよう押し迫る。



「そんな、いくら何でも……先生のいる前なのに、胸まで見せないといけないなんて……!?」



 思いも寄らない東剛の言い分に、彩羽は思わず耳を疑ってしまう。

 人前で下着姿を晒すだけでも大変なのに、まさかブラまで外してしまうなどあまりに考えられない事態だった。

 胸元に向けられる視線を避けようと、つい身を縮めずにいられない。

 たとえ一瞬でも、異性の前で乳房など晒せそうになかったのだ。



「おい、瀧川。誰が口答えしていいと言った? そんな格好のままで部活ができるなんて、本気で考えてるのか!?」

ビチィッ!



 文句を洩らしてきた彩羽に、東剛はすぐ反論を浴びせる。

 どうして自分の命令に従えないのかと、感情に任せて怒鳴り散らしていたのだ。

 ついには彩羽を脅したいあまりに、手元に握り締めていた竹刀を力任せに地面へと叩きつけてくる。

 練習のために必要な準備もまともにこなそうとしない態度を、自分の手で無理にでも改めさせるつもりでいたのだ。



「す、すみません! すぐ着替えますから……あうぅっ!」

プチッ、スルスルッ……タユンッ。



 東剛の振る舞いに驚くあまり、彩羽はあっけなくブラを脱ぎ去ってしまう。

 恐る恐る背中に手に回して、ひとりでに震え上がる手元を堪えながらホックを外すと、胸元から少しずつカップが遠ざかる。

 ブラを取り外す間も、すぐ傍にいる東剛の気配を意識せずにいられない。

 もし下手に逆らってしまえば数日前の雛香と同じように、いきなり顔をぶたれてしまうかも分からないのだ。



「おい、見てみろよ。こんな場所で着替えちゃってるぜ?」

「あんなに大きなおっぱいしてるんだな……こんなもの見せられちゃ、練習どころじゃなくなっちゃうよ?」

「しっ、あんまり騒ぐなって。さすがに気づかれたら大変だろう?」



 大慌てでブラを引き剥がした矢先、別の方向から声が聞こえてくる。

 グラウンドを走り回っていると、女子バレー部が校庭で着替えている様子が目に飛び込んできたのだ……その場に立ち尽くしたままセーラー服を脱ぎ去って、少しずつ肌を露わにしていく様子など、つい視線を吸い寄せられずにいられない。

 特に周りの部員達とも比べて一際大きい彩羽の乳房を見つめたまま、なかなか視線を離せそうになかった。

 身を縮めている両腕の隙間をまるで縫うように、胸元で揺れ動く胸元の丸みを目で追っていたのだ。



(どうしよう、もう男子達に裸を見られちゃったなんて……どうして私達を、こんな酷い目に遭わせちゃうの!?)



 すれ違いざまに視線を向けてくる男子達の集団に、彩羽はすっかり困り果ててしまう。

 ずっと警戒していたはずなのに、はしたない格好をあっけなく覗かれてしまうなどあり得ない事態だった。

 次々と耳に飛び込んでくる、彼らの噂話につい気を取られずにいられない。


 部室を奪われるまま、決して人前では見せられないような格好を人目に晒される事態など、あまりに気持ちが耐えられそうになかった……さらけ出した上半身
にひんやりした空気が撫でつけてくる中、自分でも普段から気にしている大きめの乳房を、どんな風に異性から見られているのかを嫌と言うほど思い知らされて
いたのだ。



「う、うぅっ……!?」

シュルシュルッ。



 激しい恥じらいに掻き立てられる中、彩羽はそそくさと着替えを済ませていた。

 取り外したブラを畳んだ後、大慌てで体操シャツに袖を通す。

 これ以上恥ずかしい目に遭いたくないのに、指先の震えがなかなか収まらなかったのがあまりにじれったくてたまらなかった。

 何とか体操シャツを着込んだ後も、内側で不安定に揺れ動く乳房の様子を気にせずにいられない。



「ちゃんとシャツをブルマの中にしまうんだ。それが体操着の正しい着方だから、しっかり身体に叩き込んでおけよ……どうやら着替えも済んだみたいだし、まずは外周を走ってもらおうか?」



 次々と体操シャツを身に着ける部員達に、東剛はすぐに注意をぶつける。

 体操着の正しい着こなし方を、さりげなく彼女達に教え込む……練習中もだらしない格好にならないよう、体操シャツの裾をブルマの中に入れさせていたのだ。

 全員が着替え終わったようなので、グラウンドの外周コースを指差しながら、すぐ走り込みを始めるよう言い放つ。



「あ、あの。先生……どうして私達、練習しなければいけないんですか?」

「もう大会にも出られないのに、練習する意味なんてないじゃん!」

「こんな格好のままじゃ、走ってる時におっぱいが見えちゃうかもしれないのに……」



 東剛の言葉に耳を傾けた後、部員達は思わず顔を見合わせてしまう。

 すでに出場停止を食らった身なのに、どうして基本的な練習などを始めなければいけないのかと文句を洩らさずにいられない。

 まともな理由すら聞かせてもらってなかったので、どんなに考えても納得できそうになかったのだ。



「そんなの決まってるだろう。お前達がちゃんと反省している姿を、全校生徒にしっかりと見てもらわなきゃいけないんだ。文句を言う暇があったら、さっさと位置につけ!」



 なかなか動こうとしない部員達に、東剛は容赦なく叱りつける。

 世間様に詫びるため、たるんだ精神を引き締める必要があるはずだと言い切った上、すぐスタート位置に向かうよう言い放つ。

 何かにつけて文句を垂れるような態度など決して見過ごせそうになかったので、無理にでも彼女達を付き従わせるつもりでいたのだ……



      *      *      *      *      *      *



「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

タッタッタッタッ……



 東剛に言われるまま、部員達はひたすら外周を走り続けていた。

 長い距離を延々と走り続ける間も、つい息を切らさずにいられない。

 普段ならもう休憩を挟んでいる時間なのに、東剛が未だに遠くから睨みを利かせてくる中、延々と外周コースを走り回らなければいけなかったのだ。



「そこ! 勝手にペースを乱すな! 練習に手を抜くとは、一体どう言うつもりだ!?」



 部員達の様子をじっくりと目で追いながら、東剛はいきなり怒鳴り散らしてしまう。

 走り始めた時と比べて、明らかにペースが遅れているのを注意せずにいられない。

 自分が目を光らせているうちは決して手を抜かないよう監視を続けながら、だらしない素振りを容赦なく指摘するのだ。



「ご、ごめんなさい……あ、あうぅっ!?」

ガクガクガクッ……!



 東剛に言われるまま延々と走り込みを続ける中、彩羽はおかしな状況にさいなまれてしまう。

 無闇に注意を浴びないよう、しっかり体勢を保たなければいけないはずなのに、なかなか脚を持ち上げられそうにないのだ。

 ひとりでに呼吸が乱れるうちに、ついには集団から段々と後れを取ってしまった。

 もし東剛に怒られても大変なので、すぐに追いつかなければいけないはずなのに、ますます足取りが鈍ってしまう。



キリキリキリッ……

(ただでさえ生理でお腹が痛いのに。いきなり、こんなハードな練習させちゃうなんて……!?)



 練習中に引き起こされた事態に、彩羽はすっかり困り果ててしまう。

 運悪く生理中だったにもかかわらず、無理に走り込みを続けた挙げ句、気づいたら生理痛を引き起こしてしまったのだ……少しも休憩を挟んでもらえないせいか、下腹部に走る痛みが着々と襲い掛かってくる。

 地面を踏み込むたびに鈍痛が響いてきて、ひとりでに動きが鈍ってしまう。

 いつまで練習を続けなければいけないのかと考えている間も、あまりに辛くてたまらないのだ……



「ねぇ、彩羽ちゃん。大丈夫?」

「もし辛いなら、途中で休んじゃいなよ?」



 段々と足取りが重たくなる彩羽の様子に気づいて、周りにいる部員達がそっと言葉を投げ掛ける。

 どうやら身体の調子をおかしくしているらしく、下腹部を片手で押さえながら息を切らす彩羽の姿をつい気にせずにいられない。

 とっさに振り返った後、これ以上体調を崩さないかと心配を寄せたまま、彩羽を庇うために少しずつペースを合わせ始めていたのだ。



「勝手な無駄口を叩くな! 瀧川、お前がちんたら走ってるせいだぞ! あと三分までにここまで戻ってこられなかったら、もう十周増やすからな!」



 彩羽を気遣おうとする部員達の行動を、東剛は容赦なく叱りつける。

 後れを取っている彩羽に合わせて、周りもわざわざペースを合わせようとする素振りなど決して見過ごせそうになかった。

 もし時間までに走り切れなかったら連帯責任として十周追加させるとまで脅しながら、無理に彩羽を走らせようとけしかける。



「そ、そんなぁ……うぐぅっ!?」

ビクビクビクンッ!



 自分へと向けられた怒号に驚くまま、彩羽はひたすら走り続けるしかなかった。

 生理痛のせいで部員達に迷惑を掛けてしまうなど、あまりに悔やまずにいられない。

 次々と押し寄せる鈍い痛みを堪えながら延々と脚を動かしていた矢先、とんでもない事態を引き起こしてしまった。

 不快な感触が肌に押し寄せるたびに、ひとりでに腰をくねらせてしまうのだ。



ドロドロドロッ、グチュグチュッ。

(どうしよう、いきなり経血が出てきちゃって……このままじゃブルマの外にも漏れちゃうよぉ!?)



 身体の内側から溢れ出る液体の感触を、彩羽は否応なく思い知らされる。

 揺れ動く痛みに屈するまま、股間から続々と経血が溢れ出してきたのだ……ナプキンの内側に次々と広がる、肌に張りつくような感触など焦らずにいられない。

 すぐにでも脚を止めたい反面、まだ外周を走り続けなければいけないのに、ついには脚の内側にも粘ついた感触が這い回ってくる。

 どうやら想像していた以上に深刻だったらしく、ナプキンでは押さえられない量の経血が漏れ出して、ショーツの裾から零れ出してしまったのだ……



「ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ……お、おぐぅっ!?」

フラフラフラッ……



 鈍い痛みを耐え忍ぶだけでも大変な中、彩羽は下半身の状態に意識を奪われてしまう。

 脚を持ち上げるたびにショーツの内側に広がっていた経血が漏れ出して、ブルマの裾部分から続々と垂れ落ちてくるのだ。

 気づいたら脚の付け根だけでなく、太股の内側にも張りつくような感覚が押し寄せてきて、ついうろたえずにいられない。

 生理中にもかかわらず休憩を少しも挟んでもらえないうちに、ここまで酷い状態が出来上がってしまうなど思いもしなかった。



「どうしよう……彩羽ちゃんのお股、血だらけになっちゃってる!?」

「もしかして彩羽ちゃん、生理中だったのかな……?」

「いくら何でも身体壊しちゃうよ。これ以上、無理なんてしない方がいいよ……」



 彩羽の苦しむ様子に気づいて、周りにいる部員達はますます慌ててしまう。

 生理をこじらせた挙げ句、彩羽の両脚が段々と真っ赤に染まり始めていたのだ……おぼつかない足取りのまま走り続けるたびに、ブルマの内側から続々と経血が垂れ落ちて、足の付け根や太股を汚す様子など、見ているだけでも気持ちが堪えられそうになかった。

 呼吸を乱している様子から、彩羽がどれだけ酷い生理に苦しめられているかをありありと痛感させられる。

 まともに脚も持ち上げられない中、いつまで走り込みを続けさせるつもりなのか、つい文句をこぼさずにいられない。



「瀧川、まさかそんな程度で音を上げるつもりじゃないだろうな? 生理だからって手加減してもらえるなんて思うなよ。たとえ血まみれになっても練習は続けさせるつもりだからな。しっかり脚を持ち上げろ!」



 部員達の悲痛な訴えを、東剛は少しも聞き入れようとしなかった。

 たとえ体調が悪くても練習は続けさせるつもりだと言い切った上で、時間が迫っているのですぐ外周を回り切るよう言い放つ。

 たとえ経血が止められないほど生理に苦しんでいても、彼女達を甘えさせるような真似など決して認められそうになかったのだ。



「はぁっ、はぁっ、はぁっ……あくうぅっ!?」

グシュッ、グシュッ、グシュッ……



 東剛に言われるまま、彩羽は延々と走り続けていた。

 足手まといにならないよう部員達の背中を必死に追い続ける間も、つい呼吸を乱さずにいられない。

 下腹部に押し寄せる鈍痛に苦しめられる中、両脚に張りつく経血を拭っている余裕すら抱けそうになかった。

 いつまで無理な練習を続けなければいけないのかと思い悩む間も、重苦しい感覚が絶え間なく襲い掛かってきて、さらに両脚を赤く染め上げてしまうのだ……

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