「姫騎士凌辱コロシアム」判割姫編 第2話をお送りいたします。
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「姫騎士陵辱コロシアム」発売しました。
全19話あります、残り12話の内容が気になる方は、ぜひご購入をお願いします。
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ガチャッ。
「失礼いたします、マルグリッタ姫。もう、起きておられますか?」
マルグリッタのいる牢獄へと、不意に誰かがやってくる。
昨晩の間にダンテの拷問を受けていたマルグリッタの様子を、一人の兵士がさりげなく窺ってきたのだ。
「い、嫌っ! いきなり入ってこないでよ……!?」
ギュッ!
いきなり姿を見せてきた兵士の姿に、マルグリッタはすっかり慌ててしまう。
まさか一人で過ごしている間に、誰かが自分の元を訪れるなど思いもしなかったのだ。
とっさに顔を背けた後も、つい身を縮めずにいられない。
ヒクヒクヒクンッ。
(どうしよう……こんなものが生えてしまったなんて知られたら、どんな目に遭わされちゃうかも分からないのに……!?)
すぐ傍にいる兵士の存在など、今のマルグリッタには気まずくてたまらなかった。
異性に下着姿を覗かれるだけでも恥ずかしくてたまらないのに、股間に抱えた代物にも戸惑わずにいられない。
男のような形状と化した部分などをもし見られてしまえば、どんな反応を向けられるかも分からないのだ……
「これはこれはご無礼を……ですがマルグリッタ姫、これからダンテ様との試合が控えておりますので、お早めにご準備をお願いいたします。すでにダンテ様はお待ちになっておられますよ? それでは失礼いたします……」
ガッチャンッ。
頬を震わせるマルグリッタへと、兵士はさりげなく言葉を投げ掛ける。
あと少しで試合が始まる予定だったので、一刻も早く準備を済ませるよう言い伝えた後、すぐにマルグリッタの元を立ち去ってしまうのだ。
「ふぅっ……」
兵士の背中を見届けた後、マルグリッタは思わず息を切らしてしまう。
誰かが間近にいる状況など、あまりに気持ちが耐え切れそうになかったのだ。
(いきなり部屋に入ってくるなんてひどいじゃない……もしかして私の身体に埋め込んだ、おかしな植物の様子でも見に来たのかも。もしかして、こんな結果になるのを分かっていて、わざわざ覗きに来たって言うの……!?)
どうして兵士が自分の所に来たのか、マルグリッタはつい思い悩まずにいられない。
色々と考えを巡らせた挙げ句、とんでもない事実に気づき出す……下半身に引き起こされた異変を、もしかしたら窺っていたかもしれなかったのだ。
とんでもない思惑を思い知らされて、あまりに居心地が悪くてたまらない……
「あうぅっ……!」
モジモジモジッ。
少しでも気分を切り替えようと、マルグリッタは着替えに取り掛かっていた。
下着の上から鎧を身に着ける間も、つい身を捩らせずにいられない。
なるべく気にしないよう努めていたつもりなのに、どうしても下半身の状態を意識させられてしまうのだ。
プルンッ。
(こんな、男の人みたいなものをお股にぶら下げちゃってるだけでも大変なのに……本当にこれから試合のために、あんな大勢の前に出ないといけないの!?)
下着越しに盛り上がっている股間の様子に、マルグリッタは思わず視線を吸い寄せられてしまう。
男性器のような代物などを抱えたまま、本当に大勢の前に出なければいけないのかと困惑せずにいられない。
これからダンテとの試合にも臨まなければいけない中、下半身に抱え込んだ事情など、あまりに憂鬱でたまらないのだ……
* * * * * *
「皆様、長らくお待たせいたしました。敗北の姫騎士マルグリッタ、性懲りもなく再びの入場です!」
マルグリッタの抱える事情も知らず、司会は観客へと向けて大声を張り上げる。
またしてもダンテに挑もうとするマルグリッタを、面白半分に囃し立ててくるのだ。
「うぅっ……」
フラフラフラッ……
闘技場に漂う雰囲気を思い知らされて、マルグリッタはすっかり肩を張り詰めていた。
入場門から舞台へと向かう間も、あまりに足取りが重たくてたまらない。
まだ戦いすら始まっていないのに、おかしな緊張へと苛まれてしまうのだ。
(何とか見た目だけは誤魔化せたみたいだけど……お股のものが邪魔になって、やっぱり歩きづらいな……試合の時に激しく動いちゃうのに、擦れたりしないかな?)
歩くたびに着々と押し寄せる違和感に、マルグリッタはあっけなく気を取られてしまう。
しっかりと下着の中に収めたはずなのに、脚を持ち上げる仕草に合わせて、股間にぶら下がった器官がしつこく揺れ動いてくるのだ。
ただでさえ敏感な部分へと、試合の間におかしな刺激などを受けないか、つい心配でたまらないのだ……
「それにしても、マルグリッタ姫も本当に諦めが悪いよな? ダンテ様に負けたばかりなのに……」
「剣の腕では到底敵うわけないのに。まさか本気でダンテ様に勝とうなんて思ってるのかな……いくら何でも、無謀すぎやしないか?」
「もしかして前の時みたいに、途中で小便でも漏らしちゃうんじゃないの……まぁ、ダンテ様が相手じゃ結果なんて見えてるようなもんだよな?」
舞台の中央へと向かっているマルグリッタを見つめながら、観客達は思い思いに言葉をぶつける。
昨日も敗れ去ったばかりなのに、ダンテとの再戦に臨むなどあまりに無謀に思えたのだ。
「くうぅっ……!」
ヒクヒクヒクッ……
周りから次々と聞こえる声に、マルグリッタはますます焦り出してしまう。
まだ勝ち負けすら決まってないのに、観客達がおかしな噂を繰り広げる様子をありありと思い知らされていたのだ。
次々と耳の中に飛び込んでくる彼らの言葉に、つい戸惑わずにいられない。
(どうして、思い返したくないことをわざわざ噂してくるのよ……お股のものを隠し続けるだけでも大変なのに!)
あまりに屈辱的な言葉の数々に、マルグリッタの気持ちは着々と追い詰められる。
昨日に敗北した事実など、自分でも振り返りたくなかったのだ。
下半身への心配ごとまで抱えたまま、無事に試合を乗り切れるのか、あまりに憂鬱でたまらない……
「尻尾を巻かずに良く来たな、マルグリッタよ……それじゃ早速だが、すぐ試合を始めようじゃないか?」
姿を見せたマルグリッタへと、ダンテは平然と言葉を投げ掛ける。
性懲りもなく自分に挑んでくる威勢を褒め称えながら、握り締めた斧を構えてくるのだ。
「の、望むところよ! 今度こそ、絶対にあんたなんかに負けないんだからっ!」
ギチッ!
ダンテへと返事を返しながら、マルグリッタはすぐに身構えていた。
しっかりと剣を握り締めて、目の前にいるダンテへと立ち向かってみせる。
自分を打ち負かした相手の雰囲気に押される中、二度の敗北などは決して許されなかったのだ。
「ふん、口だけは相変わらず達者だな。しかしここは、剣の腕前を競うための場所ではなく、命を張るためにあるような場所なんだ……軟弱なマルグリッタよ。そんなに大勢の前で、恥の上塗りでもしたいのか?」
肩をこわばらせるマルグリッタの様子をじっくりと見据えながら、ダンテはさらに言葉を続ける。
自分の腕前に屈したはずなのに、またしても楯突いてくるマルグリッタの様子など、つい嘲笑わずにいられない。
「そんな減らず口、もう二度と言わせないんだから……ていっ!」
ガキンッ!
ダンテの不敵な笑みに戸惑いながら、マルグリッタはすぐに剣を振り下ろす。
相手の攻撃を受けないうちに、自分から仕掛けるつもりでいたのだ。
しっかりと隙を突いたはずなのに、あっけなく斧によって攻撃を防がれてしまう。
(やっぱり、強い……正面から向かってるだけじゃ適いそうにないから、何とかして隙を突かないと!)
ギリギリギリッ……
剣をしっかりと構える間も、マルグリッタはダンテの実力をありありと思い知らされる。
先に攻撃したはずなのに、太刀筋を斧によって断たれるだけでなく、力任せに刃先を向けてくるのだ……ただ力強いだけでなく、身のこなしの良さにも翻弄せずにいられない。
まともに戦っても太刀打ちできそうにないので、何とかダンテの隙を窺わなければいけなかったのだ……
「どうした、まさかそれが本気じゃないだろうな……ぬぅんっ!」
ブォンッ!
マルグリッタへと斧を突きつけながら、ダンテはおかしな言葉をぶつける。
まるでマルグリッタの気持ちを挑発するかのように、未熟な腕前を罵りながら、思いっ切り斧を振り下ろすのだ。
「くうぅっ……!」
何とかダンテの斧を避けた後も、マルグリッタは思わずうろたえてしまう。
試合が始まって間もないのに、ここまでダンテの力に屈してしまうなど思いもしなかった。
とっさに身を引いた後も、体勢を立て直すだけで精一杯だったのだ。
(いきなり足元を狙ってくるなんて、一体どうして……もしかしてあいつ、服を脱がせようとしてるんじゃ!?)
思いも寄らない太刀筋の行方に、マルグリッタはすっかり驚かされていた。
足元へと目掛けて振り下ろされる斧の様子など、つい頭を捻らずにいられない……ダンテのおかしな思惑を探るうちに、とんでもない事実を痛感させられる。
どうやら下半身の衣服を引き剥がすつもりだと気づいて、つい焦らずにいられない。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」
ギリッ。
何とか姿勢を保った後も、マルグリッタは思わず息を切らしてしまう。
しっかりと剣を握り締めたまま、ダンテの斧に気を取られずにいられない。
あまりに考えられないダンテの思惑を意識させられて、ますます神経を擦り減らしてしまうのだ。
(もし服を台無しにされちゃったら、こんなに大勢の前で……男の人みたいなものを見られちゃって大変なのに。何とかして反撃しないと、またあいつなんかに負けちゃうんだから!)
もしかしたら引き起こされるかもしれない事態に、マルグリッタはすぐ震え上がってしまう。
ダンテの手によって下半身の衣類を脱がされてしまえば、どんな醜態を大勢の前で晒すかも分からない。
とんでもない目に遭わないためにも、何とかしてダンテとの試合を切り抜けなければいけないのだ……
「どうした、マルグリッタ。いつまでも逃げ回ってばかりでは、いつまでも俺様には勝てんぞ?」
肩を張り詰めているマルグリッタへと、ダンテは面白半分に言葉を浴びせる。
ずっと距離を離したまま、少しも剣を振るってこない様子を平然と罵ってくるのだ。
「そ、そんなことくらい分かっているわよ……くうぅっ!」
ビュンッ!
ダンテの言葉に苛立つまま、マルグリッタは思いっ切り剣を振り下ろす。
試合中にもかかわらず自分を辱めようとするダンテの行為など、あまりに許せそうになかった。
相手の懐に入る危険を顧みず、自らの剣によってダンテの口を塞ぐことしか考えられそうにないのだ。
ガチンッ、ギチギチギチッ……
「ほほう、少しは手応えがあるようだな……だが、そんな情けない太刀では俺様に傷一つつけられんぞ?」
マルグリッタの太刀筋を、ダンテは軽々と受け止めていた。
細い腕から繰り出される剣など、あまりに軟弱でたまらない。
「このぉっ、言わせておけば……きゃぁっ!?」
ギチンッ!
ダンテの挑発に腹を立てていた矢先、マルグリッタはあっけなくうろたえてしまう。
握り締めた斧ごと身体を押されるまま、いきなり体勢を崩されてしまったのだ。
身体が傾く様子に気づいて、つい焦らずにいられない。
「あ、あうぅっ……!」
フラフラフラッ……
地面へ倒れそうな所を、マルグリッタは寸前の所で踏み留まっていた。
何とか姿勢を保った後も、つい身をこわばらせずにいられない。
再び剣を構えたまま、なかなかダンテと距離を詰められそうにないのだ。
(こいつ、やっぱり強い……このままじゃ、また服を狙われて、お股の秘密をみんなに知られちゃう!?)
ダンテとの実力さに、マルグリッタはすっかり圧倒させられていた。
何としても反撃に移らなければいけないのに、重い斧を受けるだけで精一杯だったのだ。
このまま攻撃を受け続けてしまえば、ダンテの思惑どおりに下半身の状態を暴かれてしまうかもしれない……嫌な予感が頭をよぎるたびに、つい背筋を張り詰めずにいられない。
「どうした、どうした。マルグリッタよ……! そんな程度で俺に怯んでいるようじゃ『姫騎士』の称号が形無しだぞ!」
ガツンッ! ガキンッ! ギチンッ!
怯んでいるマルグリッタへと、ダンテは思い思いに斧を振り回す。
まともな攻撃すらできない様子に気づいた上で、着々とマルグリッタを追い詰めるのだ。
「くうぅっ……!」
ギリギリギリッ……
ダンテの猛攻を受け止めるうちに、マルグリッタはおかしな窮地へと立たされていた。
重たい斧の衝撃を剣で防ぐ間も、ついうろたえずにいられない。
すぐにでもダンテから距離を離さなければいけないのに、なかなか身動きが取れそうにないのだ。
(どうしよう……もう後がないなんて! こんな大勢の前で、二度と恥ずかしい目になんて遭いたくないのに!?)
目の前へと突きつけられる斧の刃先に、マルグリッタはますます困り果ててしまう。
なかなか思いどおりに動けないのが、あまりにじれったくてたまらない。
下半身に抱えていた事情など、いたずらに暴かれても困るはずなのに、ダンテを打ち負かすどころか、振り下ろされる斧を避けることすら難しくなってきたのだ……
「そろそろ観客達も飽きてきた頃だろう……マルグリッタよ、貴様の面白い姿をたっぷりと拝ませてもらうぞ!」
ブォンッ!
壁際まで追い込んだマルグリッタへと目掛けて、ダンテは思いっ切り斧を振り下ろす。
実力の差もすでに分かりきっていたので、マルグリッタとの試合を早々に切り上げるつもりでいたのだ。
「い、いきなり何を……きゃぁっ!」
ビリビリビリッ!
ダンテが突きつけた斧によって、マルグリッタはとんでもない状態へと陥ってしまう。
下半身へと狙って刃先が振り下ろされたかと思えば、身に着けていた衣服を台無しにさせられていたのだ。
真っ二つに引き裂かれる様子など、つい戸惑わずにいられない。
プルンッ……
(やだっ、あいつの斧がいきなり飛んできて……! どうして、こんな簡単に……服を破られてしまったのよ!?)
下着の内側から姿を見せた部分に、マルグリッタはあっけなく意識を奪われてしまう。
試合中もずっと覆い隠していた男性器を、まんまとダンテの手によって暴かれてしまったのだ。
股間の辺りに垂れ下がる器官の様子など、つい目を疑わずにいられない。
どうしてダンテの思惑などにまんまと嵌まってしまったのか、思わず茫然とさせられてしまうのだ……
「あ、あうぅっ……!」
ギュッ。
激しい恥じらいに苛まれるまま、マルグリッタはとっさに股間を押さえ込む。
空いている手で股間を覆い隠した後も、つい身を縮めずにいられない。
下着を引きちぎられるだけでもあり得ないのに、決して他人には見せられないような部分などを、大勢の観客達に気づかれる事態だけは何としても避けなければいけないのだ。
「おい、さっきの見たか……マルグリッタの股に、チンチンみたいなのが生えてたよな?」
「俺もちゃんと見たぞ……すっごく太いのが、脚の間で揺れてたよな? すぐ手で隠しちゃったみたいだけど……」
「もしかして、マルグリッタ姫……本当は男だったのか!?」
不意に視界へ飛び込んできたマルグリッタの下半身を振り返りながら、観客達は次々と騒ぎ立ててくる。
自らを『姫騎士』と名乗っていたはずのマルグリッタの股間に、まるで男性器のような代物が揺れ動いていたのだ……乳房もお尻も膨らんでいるはずなのに、もしかしたらマルグリッタは男なのかもしれないとまで口にするのだ。
「お、お願いだから見ないでぇ……くうぅっ!」
モジモジモジッ……
次々と耳に飛び込んでくる言葉の数々に、マルグリッタはあっけなく縮み上がってしまう。
しっかりと覆い隠したつもりなのに、まさか股間の代物などを見られてしまうなど思いもしなかった。
恐る恐る周囲を振り返る間も、つい震え上がらずにいられない。
ヒクヒクヒクッ。
(どうしよう……ついに見られちゃったんだ。おかしくなった私のお股なんて、あまり騒がれても大変だし、何とかして隠さなくっちゃ!?)
観客達から次々と向けられる反応のせいで、マルグリッタは耐え難い気まずさへと苛まれてしまう。
昨日の拷問によって作り上げられた部分によって、ここまで周囲に騒がれてしまうなど考えられない事態だった。
ついには自分を男とまで言い切る声まで聞こえてきて、ますます気持ちを揺さぶられてしまうのだ……
「どうしたんだ、マルグリッタ。まさか服を台無しにされた程度で、試合から逃げ出すつもりではないだろうな?」
肩を震わせているマルグリッタへと、ダンテはさりげなく言葉を切り出す。
握り締めていた剣を下ろしながら、少しも戦おうとしないマルグリッタの素振りなど決して見過ごせそうになかったのだ。
「そ、そんなわけないでしょ……ひぃっ!?」
ギチンッ!
いきなりダンテから突きつけられた斧に、マルグリッタはあっけなく悲鳴を洩らしてしまう。
下半身の衣類を引き剥がされた後も、まさか試合を続ける羽目になるなど思いもしなかった。
あまりに考えられないダンテの行為に戸惑う中、文句すら告げられそうにないのだ。
「マルグリッタよ。もし俺と戦う気があるなら、しっかり剣を構えたらどうだ? 仮にも騎士を名乗っておいて、本当に情けない……それともお前は、人前で大事な部分を見られるのがそんなに恥ずかしいのか?」
困り果てるマルグリッタも構わず、ダンテはおかしな主張を浴びせる。
戦いの場へ赴いた以上、肌蹴た裸体を恥じらう暇などないはずだと言い張りながら、さらに斧の刃先を押しつけてくるのだ。
「そ、そんなの当たり前じゃない……あうぅっ!」
フルフルフルッ……
思いも寄らないダンテの言い分に、マルグリッタは思わず言葉を詰まらせてしまう。
とっさにダンテへと文句をぶつける間も、すぐ間近へと押し迫った斧の刃先にうろたえずにいられない。
どんなに理不尽な事実を突きつけられても、しっかりと両脚を重ね合わせたまま、露わになった部分を片手で隠す姿勢をどうしても崩せそうにないのだ……
(私のお股が大変なことになってるの、こいつだって知ってるくせに……もしかして私に恥をかかせるために、わざわざ試合に出させたって言うの!?)
あまりに考えられない状況に、マルグリッタはすっかり茫然とさせられる。
恐らくはダンテも先ほど目にしたはずの代物などを、まさか大勢のいる前でなど晒せそうになかった。
手の平の裏側に隠している代物などをもし再び観客達に見られてしまえば、どれだけ立場を辱められるかも分からない……試合に負けるだけでも恥ずかしくてたまらないのに、女としての立場まで失うわけにはいかなかった。
ダンテに仕組まれるまま罠に嵌まってしまった事実を、とんでもない形で思い知らされていたのだ……
「残念だがこの場に立った以上、絶対に容赦しないと決めているんだ。さぁどうする、マルグリッタよ。もし剣を握らなければ、このまま俺の手で貴様の首を刎ねてやっても構わんのだぞ?」
身をこわばらせるマルグリッタも構わず、ダンテはおかしな申し出をぶつける。
もし剣を構えられないなら、握り締めた斧を振り下ろすつもりだと言い張りながら、無理にでも下半身の状態を暴くつもりでいたのだ。
「くうぅっ……!」
ワナワナワナッ……
あまりに卑劣なダンテの言い分に、マルグリッタはますます困り果ててしまう。
まさか下半身の秘密と引き替えに、命まで天秤に掛ける羽目になるなど思いもしなかった……すぐ目の前に押し迫る刃先を見つめるたびに、つい背筋を震わせずにいられない。
着々と気持ちが追い詰められる中、思わず言葉を詰まらせてしまうのだ。
(絶対に手を離せないのを分かってて……これから一体、どうすれば良いって言うのよ!?)
気づかぬ間に陥ってしまった状況を、マルグリッタはひたすら思い悩んでいた。
ダンテのとんでもない思惑にあっけなく嵌まってしまった後も、どう振る舞えば良いか少しも考えられそうになかった……大勢の観客達が注目を寄せる中、はしたない部分など決して見せられそうになかった。